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カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 室長 竹内成彦の徒然日記です。

カウンセリング

カウンセラーの職業倫理、多重関係の禁止。

投稿日:2017年12月29日 更新日:

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい心理カウンセラー竹内成彦です。
カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長をやっています。

学校で、「カウンセラーとクライアントが私的な関係を結ぶのは避けなければいけ
ない」と習いました。「カウンセリングルーム以外でクライアントに会うと、カウ
ンセリングが日常の延長になりやすく、治療効果が薄れるから」とのことです。
「カウンセリングは、時間と空間とお金の縛りがあるからこそ、カウンセラーとク
ライアントの安全が守られるのです。」とのことです。

「治療枠を守るためには、多重関係は避けねばなりません」
ということで、私は、多重関係禁止を、ずっと厳密に守っていました。

独立開業して5年ぐらい経った時、暇だったのか気が緩んでいたのか、
誘われて、クライアントとその友だち、3人でお茶したことがあります。

そうしたら、そのクライアントは、それ以来、私のことを友だちと思うようになり
ました。それで、話がしたい時は、カウンセリングルーム以外で会いたがるように
なりました。カウンセリングルームで会えばお金がかかるけれど、喫茶店で会えば
タダで話を聴いてもらえるからです。

私は、たび重なるその要求を、やんわり断るようになりました。
そうしたら、そのクライアントは不満げな様子を見せ、最後は激高しました。
それで、私とそのクライアントの関係は終わりました。

深く反省した私は、それから、多重関係を徹底的に避けるようになりました。
クライアントをセミナーに誘うようなことは絶対にしませんでしたし、クライアン
トが私のセミナーに参加した時も、初めて会ったようなリアクションを取り続けて
いました。

そんな私ですが、
心理臨床家として独立開業20年、今は結構自由にやっています。
必要とあれば、クライアントをセミナーに誘うこともありますし、セミナー後の懇
親会で一緒に酒を飲むこともあります。また、クライアントやセミナーの生徒さん
とお茶することもあります。

ただ、正直、今も気をつけてはいます。
治療枠を守れないようなクライアントとは、極力、外で会わないようにしています
し、私自身も複雑な感情を持ってしまいかねないクライアントとは、外では会わな
いよう心掛けています。このあたりは、長年の経験からくる勘でしょうか? その
後、トラブルになったことは1度もありません。

ちなみに、私に激高したのは女性クライアントだったのですが、その後、彼女は、
カウンセリングスクールを入学・卒業し、今は、名古屋市内でプロのカウンセラー
として活動しているようです。(もうやめたかな?)
彼女とは、喧嘩別れみたいになって以来、かれこれ10年以上、会っていません。
だから、このワードプレスを読んでいる、あなたのことではありません。

幸い、今、私とお付き合いして下さっている方は、カウンセリングルーム内では、
もちろん私にカウンセラーの役割を求めますが、カウンセリングルーム外では、私
にカウンセラーの役割を求めることはなく、本当に助かると共に、深く感謝してい
ます。

私はカウンセラーという職業に就いていますが、24時間カウンセリングをしてい
るわけではありません。これからも、カウンセリングルーム外で会った時には、私
にカウンセラーを求めないで頂きたいなと思います。要するに、時間無制限で、自
分1人で喋り続けたり、深刻な話や専門的な質問はしないでね、というお願いです。

ちなみに、カンセラーが守るべき最低限の職業倫理は、下記の3つです。
1.インフォームド・コンセントの実施
2.守秘義務
3.多重関係の禁止

皆さんは、上記を読んで、どう思いますか?

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自己紹介

竹内成彦
1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。公認心理師およびカウンセリングルーム「心の相談室with」の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【「生まれつき性格」を大切にする子育て】など、数10冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。