カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋

技術を習得する。(ロールプレイ・実技演習)

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理論はある程度独学が効きますが、技術を身につけるのは一人ではちょっと無理です。相手が必要となってくるからです。

 

ロールプレイとエンカウンターはぜひとも体験していただきたいと思います。
順番に説明します。
ロールプレイとは、自分がカウンセラー役もしくはクライエント役になって、皆の前でカ ウンセリングをすることをいいます。カウンセリングのストーリーは、あらかじめ決まっている場合と全然決まっていない場合、その中間の、設定のみある程度決まっている場合があります。15分程度やったら 、その後で、相手役や、それを見ていた観察者(同じ受講生)から意見をもらいます。その時、様々な意見が出ます。「聞く態度がよくなかった」「あの質問は変だった」「表情が硬かった」などなど…。

 

このロールプレイの実習は、非常に勉強になるのですが、時に大変厳しい批評会になることがあり、傷つきやすい方には、大変な苦痛を伴います。私は、途中で泣き出した人を何人も見たことがありますし、そのまま帰ってしまい、2度とその会に顔を見せなく なってしまった人も知っています。(ですから、ロールプレイを体験しようと思われる方は、先にカウンセリングを受けることをお勧めします。)
ロールプレイは、指導者によってかなり雰囲気が違います。私も、最後まで、ロールプレイは、あまり好きにはなれませんでしたが、やはりこの練習は、避けては通れない重要な勉強方法のひとつです。

 

さて、そのロールプレイですが、練習が上手いからといって、本番も上手いとは限りません。けれど、練習が下手な人は、やはり本番でも下手なようです。練習とはいえ、ぜひ上手になりたいものです。 また、ロールプレイは、理論と違って、かなりセンスというか素質というか、向き不向きが現れるのではないかと思います。すなわち、下手な人は、なかなか上手にはなれないということです。これは面白いもので、むしろ、勉強ができる人より、出来ない人の方が上手だったりします。すなわち、机に向かって勉強ばかりしていた人は、濃い人間関係を経験したことがないので、相手の言わんとすることが全然理解できなくてロールプレイが非常に下手だったりしますが、反対に、学生時代に友人と遊び呆けていて成績もイマイチだった人は、会話も上手で共感能力も高いので、ロールプレイが上手だったりするということです。

 

次に、エンカウンター(グループカウンセリング)を説明します。
小集団のグループを作ります。見ず知らずの他人で、お互いに利益が生じない関係が好ましいです。まず、地位や年齢や役割を取り払います。その中で、本音で話し合うことによって、自分の心の中が、他人の言動によって、どのように揺れ動くのか観察するのです。体験してみるとよくわかるのですが、自分自身に対して様々な発見があるようです。 エンカウンターには、様々なやり方があります。課題があらかじめ与えらている場合と、何にも与えらていない場合…。日帰りで行う場合と泊り込みで行う場合…。一歩間違うと性格改造セミナー(性格改造セミナーがいけないという意味ではありません。カウンセリングの勉強に来たのに、全然違う目的に向かって走ってしまっては、それは変だということが言いたいのです。)のような雰囲気になってしまいます。くれぐれも、正しい指導者・正しい機関のもとでやられることをお勧めします。

 

最後に、勉強期間ですが、「カウンセリングの理論を学ぶ」と合わせて、大体2000時間(毎日2時間ほど勉強して3年ほど…)ぐらいではないかと思います。この2000時間というのは、全ての目安になるそうです。例えば、スキーを人に、お金を取って教えられるようになるまでには、2000時間ほど練習しなければならないそうですし、同じく 、将棋を人にお金を取って教えられるようになるまでには、最低でもやはり2000時間ほど時間が必要になってくるということです。お茶にしてもお花にしても、なるほどなあ…と思える数字ではないでしょうか。

 

理論を学び技術を磨き、技術を学び理論を磨き、その間、教育分析を受ける、ということの繰り返しが、カウンセリングの勉強です。「別にプロを目指しているわけではない」と言う方も、勉強すれば、学んだ分だけ確実にカウンセリングの技能が向上します。ぜひカウンセリングを学んで下さい。きっと、「こんな世界があったんだ」と感動すると思います。20〜30時間の講習でも受ければ、ちょっと聞き上手な人には決して負けない実力を身につけているのではないでしょうか。

 

ロールプレイにしてもエンカウンターにしても、「どこでやっているんだ」というようなことを聞かれることがありますが、「ご自分で勉強してお探しして下さい。」と言っておきたいと思います。私としては、特定の団体をお勧めする気はありませんので…。
でも、こんな言い方をして終わってしまうと、「大変不親切な奴」と思われかねないので、いくつかヒントをお教えします。あまりにも高い授業料・入学金を請求するところは避けましょう。「この授業を受けたら、すぐにでもカウンセラーとして活躍できる!」という謳い文句のところも避けましょう。入った瞬間に、どうも馴染めない・気持ち悪い・違和感を感じるというところであれば、早々に引き上げましょう。(でもこれは、お金を払っちゃった後ではまずいですね。体験入学が何かあればいいですけど。)

 

ご自分で研究して探して下さい。それもカウンセリングの勉強のうちのひとつです。ヤフーのカウンセリングで検索したら、いくつかその筋の教育機関が載っていますし、私も年に数回、技術を学ぶ研修会を開催しています。

 

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カウンセラーが教える「自分が好きになる方法